牛乳で背は伸びるのか?

子どもの頃に、毎日たくさんの牛乳を飲んだ経験はありませんか。
学校の給食で一人200ml飲み、家でもお茶代わりのようにごくごく飲み、一日で1リットル以上飲んでいた人も少なくないでしょう。
「牛乳の風味が好きだから」という人ならまだよいのですが、「お母さんに飲むよう言われて」「自分の身長を伸ばすために」という理由で無理に飲んでいたという話も聞きます。
果たして本当に牛乳を飲むことで、身長を伸ばすことができるのでしょうか?

現在でも一生懸命に子どもに牛乳を飲ませている親は多いようですが、実は「牛乳さえ飲んでいれば背は伸びる」というのは間違った思い込みなのです。
もちろん、カルシウムは骨にとっても大切な栄養素であり、牛乳は優れたカルシウム源と言えます。
しかし背を伸ばすのに重要なのは、じつはカルシウムよりタンパク質なのです。
タンパク質が骨や筋肉を作る素になることは、主婦の人ならご存知かと思います。
タンパク質は骨を作って背を伸ばす役割のほかにも、骨の成長に欠かせない成長ホルモンの分泌を促す働きも持ち合わせています。

一方のカルシウムは骨を強くする栄養素と言えます。
骨を作るタンパク質と、骨を丈夫にするカルシウムを十分に取り入れてこそ、健康的に背を伸ばすことができるのです。

高身長に憧れて毎日1リットル以上の過剰な牛乳を飲んでいると、満腹感で食欲がなくなり、肥満の原因になる可能性もあります。
その結果、身長が伸び悩んでしまう、ということもあり得ますので、牛乳だけに頼って栄養摂取をすることは避けましょう。



Posted by nobasu