骨を伸ばす技術

身長を伸ばすということは、つまり骨を伸ばすことになります。
そのため、身長を伸ばしたい人は骨の成長を促すようなタンパク質やカルシウムなどの栄養素を積極的に摂取する必要があります。
しかしそれも成長期に限ってのこと。
骨の成長が終わってしまった大人が積極的にタンパク質を摂っても、残念ながら身長を伸ばすことにはなかなかつながらないのです。

しかし整形外科の領域では、なんと骨を伸ばす医療が行なわれていると言います。
もちろん簡単な手術ではないし、「僕、もうちょっと背を高くしたいです」という人に施術してもらえるようなものではありません。
骨の変形を矯正するため、事故などで骨が失われた部分の再生などに行なわれる治療法です。

この治療法はイリザロフ法と言い、簡単に言うと骨折が治っていくときのメカニズムを利用したものらしいです。
骨折が治っていく段階では、まずくっつけられた骨と骨の間に柔らかい水あめのような仮骨が作られるそうです。
そのまま強くくっつけられていると、仮骨が橋渡しとなって骨折が治るのですが、骨を伸ばすためには逆にくっつけた骨を少しずつ引き離すのです。
仮骨は水あめのようにどんどん伸びて作られるので、必要な長さまで伸ばしたら後は固定して骨を固めます。

仮骨を水あめと例えることで、かなりイメージしやすい治療法だと思います。
しかしこの治療法、始めに人工的な骨折を起こすことが必要となります。
ノミなどで骨を切断するそうなのですが、聞いただけでも背筋がぞっとしませんか。
もちろんこれは身長を伸ばす方法としてではなく、病気や外傷で骨が欠損した場合などに用いられる治療法であることを説明した上で、大人になってからも骨を伸ばす方法があるにはある、ということを紹介したかったのです・・・



Posted by nobasu